ヤン・トーロップ


プロフィール

生誕/死没

1827年~1887年

オランダ

代表作

花園と三姉妹

画像_ヤン・トーロップ「花園と三姉妹」

トーロップが印象主義に傾倒していた若い頃の作品です。見事な筆さばきで三姉妹を描きだしています。

ロンドンの橋

画像_ヤン・トーロップ「ロンドンの橋」

スーラやシニャックといった新印象主義の画家たちの影響を受けて臨んだ作品。

3人の花嫁

画像_ヤン・トーロップ「3人の花嫁」

トーロップの真骨頂と言っても良い作品の一つ。流れ、渦巻くような線の束からは、他の西洋絵画にはない独自の雰囲気が感じ取れます。

プロフィール

生まれや環境

オランダがまだ東インド諸島を支配下においていた当時、ヤン・トーロップは東インド諸島の中のジャワ島で生まれました。

14歳でオランダに移住し、ベルギーのブリュッセルで絵画を学んだようです。

当時のヨーロッパでもっとも活発に前衛的な美術を発表していた「20人展」に参加したことが、トーロップの最初の画家としてのあり方を決めたようです。彼はそこで、ジェームズ・アンソールや、フェルナン・クノップフといった個性的な画家たちと接点を持ち、最初は印象主義的な作品を、それからスーラやシニャックといった新印象主義の画家たちに触れて点描絵画の作品を、そして最終的には幻想的で不思議な魔力を持った象徴主義絵画へと到達しました。

作風

確かな技術と旺盛な好奇心

もともとは私も、ヤン・トーロップについては、象徴主義の画家であり、「3人の花嫁」に代表するようなデザイン的な線をたくさん使った個性的な画家、という印象を持っていました。

ですが、実はモネやピサロのような一場面の瞬間と光を見事に捉えた作品を描いたり、点描絵画に挑戦した時期もあり、高い技術力で変幻自在にスタイルを変えていった画家だということが分かりました。

ちょうどトーロップが活躍した時期は、印象主義に端を発して多くの画家たちが新しい美術を躍起になって生み出そうとしていた時期であり、また、世紀末の不安とヨーロッパの社会的な不安定さがないまぜとなった時期でもありました。

全体としてそのような風潮だったのですが、その中でもとりわけ、トーロップは新しい絵画の探索に意欲的な画家だったと言えるでしょう。

原点としてのジャワの美術

トーロップはオランダ人画家でありながらジャワ島生まれということもあり、「3人の花嫁」などのもっとも彼の個性が表れている作品群については、異国感の溢れるものとなっています。

見ているとどんどん引き込まれる魔術的なうねる線は、ジャワの美術をルーツにトーロップが生み出した独自のスタイルです。

個人的にですが、このトーロップらしい幻想的な絵画は、きっと日本人にも受け入れられるものだと思います。(特に若い人とか好きなんじゃないでしょうか。)

というのも、何かのキャラクターのような二次元的な人物像や、漫画的な輪郭線や髪の毛の線はやはり日本人に親しみがあるもののように感じるからです。