「芸術」と「アート」と「美術」の違いって?

「芸術」と「アート」と「美術」の違いって?

「芸術」とか「アート」とか「美術」とか、似たような言葉いっぱいあるけど、何が何やら……。

確かにそうよね。
これでは芸術やアートについて知る以前の問題だわ……!

なので、今回は「芸術」「アート」「美術」の違いについて解説していくわね♪

「芸術」と「アート」の違い

辞書では同じ意味

まず英語(art)と日本語(芸術)それぞれを辞書で引いてみましょう。

広辞苑で「芸術」と引くと、このように出てくるわね。

(art)一定の材料・技術・身体などを駆使して、観賞的価値を創出する人間の活動およびその所産。絵画・彫刻・工芸・建築・詩・音楽・舞踊などの総称。特に絵画・彫刻など視覚にまつわるもののみを指す場合もある。

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な、なんだか掴みどころがないなぁ…。
要するに、「材料や技術などを使って創られた作品は芸術」ってことだよな?

ふふふ♪
まぁ、そういうことね。

そして、オックスフォード英英辞典で「art」を引くと、こんな感じよ。

the use of the imagination to express ideas or feelings, particularly in painting, drawing or sculpture

Oxford Learner’s Dictionaries

これを簡単に日本語に訳すと……。

特に絵画やドローイング、彫刻などで、想像力を使って考えや感覚を表現すること

あれ?!これってもしかして……?

そう、実は日本語の「芸術」と英語の「art」の間にはそんなに意味に違いがないの。

※注釈※
厳密に言うと、ヨーロッパと日本は歴史が違いますので、英語の「art」と日本語の「芸術」のもともとの意味には違いがあります。
(英語の「art」はもともと医療技術や建築技術なども含んでいますし、日本語は学問の意味で「art」という言葉を輸入した経緯があります。)
ただ、英語も日本語も時を経て変化し、辞書的には意味が統一されているため、「そんなに意味に違いがない」とさせていただきました。

でも「芸術」と「アート」って違う気がする

う〜〜〜〜ん!
でも、「芸術=art(アート)」って言われると、なんか違う気がするんだよなぁ……。

なんていうか、芸術はちょっとお硬いけど、アートはもっと気軽な感じっていうか……。

ふふふ♪

そう、そうなの。
「芸術」と「アート」って使い分けがされているように感じるわよね。

芸術だと、「総合芸術」「芸術家」って漢字が並んでいてお硬い感じがするけど、アートだと、「ネイルアート」とか「ファンアート」とかあって、馴染みやすいよなぁ。

でしょ?
辞書で意味を引くとほぼ同じなのに、実際の「芸術」と「アート」は別物っぽく感じるのよね。

原因は日本人の芸術観

実はその感覚、正しいのよ♪

よっしゃぁ!
じゃあ、「芸術」と「アート」はやっぱり別のものってことだよな?

いいえ、それは違うわ。

え〜〜〜っ!違うのか……!

そもそも「芸術」という言葉は、明治時代に輸入した「art」を翻訳したもの。
だから、もともとの意味自体は「芸術」も「アート」も同じなのよ。

でも、「芸術」の字面や芸術自体のとっつきにくさから、もっと一般の人たちにも触れやすくする狙いで使われ始めたのがカタカナ語の「アート」なの。

なるほど!
確かに「現代芸術」とか「現代美術」って言われるより、「現代アート」って言われた方が親しみやすく感じるな!

ただ逆を返せば、「アート」というカタカナ言葉を使ってイメージを変えていかなければならないほど、日本人にとって芸術ってなんだか小難しく感じるものなのよねぇ。

この、芸術へのハードルの高さこそが、「芸術」と「アート」の言葉の別物感を生み出してしまったの。

※注釈※
きっとみなさんが気になったであろう、
「なんで日本人は芸術が難しく感じてしまうのか」
については、別途記事にしようと思います!

「芸術=art」だけど「芸術≠アート」

まとめると、「芸術」と「art」は同じ意味だけど、「芸術」とカタカナの「アート」は別物、ということね♪

ぬぁぁぁぁ!
言葉って難しいぃぃぃぃ!!

困り者なのは、カタカナの「アート」なのよね……。

「アート」は広告的な意味合いが強く、あらゆる場面で軽いノリで使われているから、「芸術」と「アート」は違うもののように感じてしまうのよ……。

※注釈※
たぶんここまで読んでいて、
「うーん、でも『芸術』と『art』ってやっぱりそもそも違わない……?」
と感じている人、まだいらっしゃると思います。
その違和感の原因は、日本人と欧米人の芸術へのアプローチの仕方の違いによるものが大きいんですよね。
それは、また他の記事で書きますね〜。

「芸術」と「美術」の違い

美術は芸術の一分野

「芸術」と「アート」が違うってのは分かったけどさ、それじゃ「芸術」と「美術」は何か違いがあるのか?

そうね、結論から言うと、美術は芸術の一分野なの。

芸術の中には文芸(言語芸術)、美術(造形芸術、視覚芸術)、音楽(音響芸術)、総合芸術(舞台芸術と映像芸術)、デザイン(応用芸術)、その他(漫画等)が含まれているのよ。

ちなみに美術は、芸術分野の中でも特に「形や色で表現されていて視覚に訴えかける芸術」のことを指すわ♪

確かに、学校の美術の授業で習う絵画とか彫刻、陶芸なんかはすべて視覚に訴えかけるものだな!

そっかぁ、学校の「美術」とか「音楽」の授業は、芸術の一分野を学びましょうねっていう授業だったんだな〜!

図でまとめると……

というわけで、ここまで話してきたことを図にまとめるとこんな感じになるわ♪

分かりやすい!

・「芸術」と「art」は同じ意味だけど、「芸術」と「アート」は別物
・「アート」は、一般大衆にも分かりやすいように「芸術」をキャッチーに言い換えたもの
・「美術」は「芸術」の中にある一分野

ということね♪

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