なぁ、ルネちゃん〜。
何かしら?
「アート」って結局何なんだ?
いきなりね。笑
だってさ、カラフルなビーズで作られたブレスレットなんかは商品扱いなのに、キャンバスに色を一色塗っただけのものがアートだって言われるだろ?
いったい何がアートで何がアートじゃないんだよ〜〜!汗
アートを定義してみる
そうしたら、まずはアートを定義してみましょ。
アートを国語辞書における「芸術」と英語辞書における「art」で、それぞれずれがないように解釈して定義すると、
表現者あるいは表現物と、鑑賞者が相互に作用し合うことなどで、精神的・感覚的な変動を得ようとする活動
という表現がもっとも的確だと思うわ。
おお、なんか漢字が多いぜ……!
もうちょっと分かりやすく表現できねぇか?
そうね、もっと誰もが分かるような表現にすると、
作品に触れて気持ちや心を動かすこと、または、その作品そのもの
となると思うわ。
う〜〜〜〜ん……?
ふふふ♪
納得できてない顔をしているわね。
アートは定義自体が曖昧
だってよ、気持ちや心を動かすなんて、どんな作品でもそうじゃねぇか!
そのとおりね。
東海オンエアの動画を見ていても、Snow Manのライブを観ていても、鬼滅の刃のアニメを見ていても、感動するものね。
(ルネちゃん、趣味若くね……?)
でも、アートは、
作品に触れて気持ちや心を動かすこと、または、その作品そのもの
としか定義できないのよね。
アートの定義が曖昧である以上、アートが何かについては明確な回答を出しようがないの。
ええ〜〜〜?!
それはちょっと納得がいかねぇぞ!
その気持ちは分かるわ。
けれど、さまざまな視点からアートについて考察し、それを積み上げていく中で、捉えどころのないアートという概念を徐々に具体的にしていくしかないの。
こういうところからも、
アート = とっつきづらい
という印象を持たれがちなのよね……。
視点1:「アート」と「エンタメ」の違いから考える
なるほどな……。
そうなると、いろいろな視点からアートを考えてみるしかないってことだよな?
そういうことね。
例えば、アートとエンタメの違いってどうなんだ?
サブカルなミュージシャンの曲を聴いたり、シュールなギャグ漫画を読んだりするたびに、こういう作品はアートかエンタメかどっちなんだろう?って気になっていたんだよな。
とても良い視点ね♪
アートが何かを考えるために、アートとエンタメを比較するのは、一つの手がかりになりそうで良いわね。
ただ、アートとエンタメの違いについてこの記事中で解説していくと、それはそれは膨大な文章量になってしまうので、別途解説している以下の記事をぜひ読んでみてほしいわ。
視点2:「アート」の由来から考える
あと、これも気になっていたんだけどさ、カタカナの「アート」と、英語の「art」もなんか微妙に意味が違う気がしねぇか?
あら、鋭いわね。
「アート」はやさしい感じがするっていうか、本当にどこでも使うって感じじゃん?
サンドアートとかネイルアートとか。
おかげでなんとなく親しみやすくは感じるけどさ、たぶん「アート」の元になったはずの英語の「art」は定義が違うんじゃないか?って思うんだよな。
そうね。
ネイルアートを「芸術だ」と思っている人はきっと少ないでしょうね。
実は、そもそもの話をしてしまうと、カタカナの「アート」の元になったのは英語の「art」ではないの。
※注釈※
ネイルアートを芸術作品として作っている芸術家の方もいるかもしれないので、ここで例に挙げたのはあくまで「一般的な印象としてのネイルアート」とします。
えっ?!?!
実は、日本人は英語の「art」を輸入したとき「芸術」と翻訳したの。
けれどもその後、訳あってさらにカタカナ語の「アート」が生まれたのよね。
この辺りの「アート」という言葉の由来については、以下の記事でくわしく解説しているわ。
良かったらぜひ読んでみて♪
視点3:言葉の定義から考える
今のアートの由来の話で思ったんだけどさ、アートと似たような言葉って結構いろいろあるよな?
「アート」と「芸術」以外に「美術」という言葉も使うじゃんか。
そうね。
そもそもアートが小難しく感じる原因の1つが、似た言葉がたくさんある上に、どれも曖昧に使われているってことがあるわ。
アートについて考えるにしても、まずそこをすっきりさせたいっていう方は、以下の記事がおすすめだわ♪
(ルネちゃん、めちゃくちゃ用意がいいけど、もしやうちがこういった疑問を持つことを読まれていた……?!)
結局、アートって何?
……こうやっていろいろな視点でアートについて考えてみると、アートという概念の輪郭がちょっと見えてくるでしょ?
そうだな!
モヤモヤしていたのがだいぶスッキリしたぜ!
ふふふ、良かったわ♪
ずいぶんと雲を掴むような話になってしまったけど、じゃあ結局アートって何?と問われたら、
「表現者あるいは表現物と、鑑賞者が相互に作用し合うことなどで、精神的・感覚的な変動を得ようとする活動」について、それぞれが自分なりに答えを出せていれば良い
ということになるわね。
「正解がないから、材料を集めて自分なりに考えることが必要」というのが分かっただけで、大収穫だったぜ!